まぶログ

脱サラ、移住、起業、地域活性化、まぶログのリアルな体験記

ヤソゼリと半夏生

8年ぶりに湯布院へ。
(仕事兼プライベート)

宿泊先は12年前にも宿泊した「草庵秋桜」。

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地元の食材を中心とした食事が有名なお宿。

相変わらずどの料理も美味しく大満足でした。

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2年前にJR九州ななつ星」と同じデザイナーが
リニューアルしたお部屋はラグジュアリーな中に
どこかホッとするような落ち着き。

なのですが…

娘たちが暴れて落ち着けない!

そんな子連れでも安心できるよう
キッズルームもあってとっても有難かったです。

由布岳と豊後牛の絵は家にも飾りたいくらい
パッションを感じました。

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それにしても久々の湯布院、
驚いたのはどこを歩いても海外の方で一杯!

地元の方に聞くと
ここ5年で急激に増えたとのこと。

ちなみに15年前、
私が大学生のときに書いた卒論のテーマは

「湯布院における農業を活かしたまちづくり」

卒論発表会のときに教授陣から

「君の卒論は一体どこが新しい内容なのかね?」

と総ツッコミを受けたくらい
私の研究に目新しさはほとんど無く
当時でも研究し尽くされていた
湯布院における農業を活かしたまちづくり。

50年以上前、地元の有志が
別府のような大規模施設型の観光地とは違った
「湯布院らしい」発展の在り方、目指すべき姿を
追い求めてドイツまで視察に行ったそうです。

そこで見た風景、景色、考え方に衝撃を受け
神社仏閣、名所旧跡、歓楽街を売りとする
従来の観光地ではなく
由布岳の草原や、昔ながらの農村風景、
地元の食材を中心とした「生活型観光地」
としての発展を目指すようになった。

具体的な活動としては

由布岳付近の草原を守るために始めたオーナー制度
「牛一頭牧場運動」や「牛喰い絶叫大会」

・のどかな農村風景を産み出す
田んぼ作業を補助する「ワラこづみ条例」

・地元食材を使ったレシピ開発等を行う
「ゆふいん料理研究会」の発足

等など、当時としては
かなり先進的な取り組みの数々。

そんな湯布院の「今」

たった一泊二日で批評するつもりも無いし
それほどの知見もありませんが
確実に言えることは、街は絶えず変化しているということ。

それも物凄いスピードで。

今回私達が湯布院を訪れたのは7月2日。

その日は夏至から数えて11日目の暦「半夏生
と呼ばれているそうです。

田んぼの作業が一区切りする時季。

この日関西ではタコを食べる風習があると
ある地魚仲間がFBに上げていたことを思い出しました。

宿に到着し
金鱗湖に向かう小川沿いを歩いていると
地元の方が何かを刈り取っていたました。

娘たちの「こんにちは~」をきっかけに
色んな話をして下さいました。

私が

「実は卒論で湯布院について研究させて頂いて、あのとき○○さんや○○さんにお世話になって…」

「あぁ○○さんは大学の教授になったよ」
「○○さんが働いてた宿の女将さんは知り合いでね…」

とリアルな「湯布院の今」についてお話下さいました。

「ところでどこから来たんかね?」

糸島からと伝えると

「そうかいあそこは良いとこやAZの前に新しく駅も出来たし」

よ、良くご存じですね…

「何の植物を刈っていたんですか?」

一つはヤソゼリ。

湯布院にはキリシタン墓地があるように
古くからヤソ(キリシタン)との関わりがある地域。

当時ヤソが持ってきたセリの仲間を
ヤソゼリと呼び、一般的にそれはクレソンのこと。

もう一つは小川沿いに自生していた半夏生

暦に合わせて刈り取りに来ていたことに
別れたあとに気づきました。


「せっかくだから一番白が綺麗なのをあげよう」


その土地の歴史、文化、お心遣い
今回の旅の一番のお土産として
家に持ち帰って生けてます。

*****

***

くだんの卒論発表会での
教授陣の指摘に対する私の回答は

「湯布院について何も知らなかった私が研究したことが新しいんです!」

苦し紛れの屁理屈に
聞いていた教授は呆れるばかり。

あれから15年が経ち、地魚ツーリズム協議会を立ち上げ
何かに導かれるように湯布院を訪れた半夏生

ちなみに半夏生花言葉は「内なる情熱」

あのときに戻れるならこう言いたい。

「今回の卒論はこれから新しいテーマに向かうためのあくまで序章なんです!」

糸島における地魚(一次産業)を活かしたまちづくり。

まずは地道に各論から。