まぶログ

脱サラ、移住、起業、地域活性化、まぶログのリアルな体験記

第2回地魚博覧会①

第2回地魚博覧会、ご来場頂き誠に有難うございました!

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「ギョラリートークだけでも参加費の価値がある!」
「笑えてためになって美味しい時間を有難うございました!」
「今後の活動楽しみにしてますし、出来る限り協力させて頂きます!」
「ずっと笑ってたから顎が痛い!」
「糸島に住んで良かった!」

とても嬉しいお言葉をたくさん頂きました。

ギョラリートークは話している私自身が
ものすごく楽しかったです。

それはまず古材の森の有田さんの空間作りのお陰様。

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あえてパネリストを壇上に上げずフラットに、
皆さんと話しやすいように
「扇の陣」を引いて下さいました。

また開始時間前に急遽、
千龍丸の藤野一豊船長が
来てくれたのは無茶苦茶大きかった!

3連休の中日、牡蠣小屋の経営と甲イカ漁とで
めちゃくちゃ忙しいのが分かっていたので
「今回は僕が代りに話しておきます」
とお伝えしていたのですが、颯爽とご登場!

やはり本物の漁師の言葉は
いちいち面白い!

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地魚BANK活動紹介は
私と一豊さんとの立話からの流れで始まるという
懐かしの「いいとも」的な雰囲気で緩く
しかしメリハリのあるスタート。

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「お話が上手い!何かおしゃべりの仕事されてたんですか?」


とたくさんの方からお褒め頂きました。

これは私自身が面白いのではなく
地魚BANKの仲間の皆さんのキャラが破壊的に面白い!

いつも「駅前のバル」や「仕事の途中」に話していることと
同じことを同じように話しただけなのですが、
不思議と笑い声が絶えない!

普段の仕事の積み重ねで育まれた皆さんのキャラと
事前打合せを全くしていないことによる
予定調和が無いライブ感こそが面白さの秘訣だったと想います。


JF糸島鹿毛業務課長の「用意していたオチを先に言う」
「ボケ」を「てんどん」するなんて
打合せしてたら絶対に出来ない笑

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加えて有田さんの歴史の垂直、一豊さんの経験とユーモア、
(株)やますえの馬場社長の地魚にタイする情熱とチャーミングなエピソード、
福岡県の佐藤さんと江崎さんの豊富な知識とDATA、
参加者の皆さんのウェルカムな雰囲気が
本当に素晴らしい一体感を産み出していたと思います。


お話の後はお待ちかね「地魚御膳」!

今回料理してくれたのは・・・

(つづく)

地域活性化うまく行かないあるある

今年度から様々なコンサルティングのお仕事を頂くようになりました。

それ自体弊社にとって新しいことで本当に有難いことです。

今まで続けてきた仕事を評価して頂いてのことだと思うので

意気になって取り組んでおります。

 

ただ最近つくづく「あるあるだなぁ~」と思うことがあります。

 

あるコンサルをしている会社の社長さんが
私が不在のときに「志摩の海鮮丼屋」にお越し下さったとのこと。

「平日やけど15名くらい並んでたね」

後日電話で連絡がありました。

続けて

「あのあら汁はクレームが来ないのか?」

とのこと。

「え?何か問題がありましたか?」

と聞くと。


「いや中骨をそのまま入れてるけんさ。骨が邪魔やろうと思って。」

「あと味噌がいつも使ってるのと違ってるから自分の好みじゃない」

「刺身が薄いのがあった」

とご指摘の数々。

 (志摩の海鮮丼屋「糸島海鮮丼(大)」)

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まず事実として弊店のあら汁は

海鮮丼と並ぶ程大人気のコンテンツ。

 

新鮮な魚のアラ(もちろん高級魚のクエじゃないですよ)を

丁寧に歯ブラシで血を洗い流し

熱湯をかけたあと、水から1時間ほど強火で煮だし

沸騰したら丁寧にあくを取りながら、骨を上げ

鱗や小骨を漉し、味噌を溶く。

 

あまりに手間がかかるのでメニューから外すか

有料にするか(実際他の道の駅的なところでは多い)

真剣に悩んだくらいですが

お客様に少しでも地魚で喜んでもらおうと

今でも続けています。

 

あら汁の具(クレームを疑われた骨付きの身)は元々サービスで入れてたのが

お客様が増えたため、今では無くなり次第終了でお願いしている状況。

 

刺身の厚さだって魚の種類によって違えば

13キロのブリをそのままの幅で厚く切れば

とても食べられない。

 

ここで断っておきたいのは私達だって

現状の品質管理が完全だとは思って無いということです。

もちろん絶えず変化していく必要はあります。

 

問題は学ぶ側のスタンス。

それはそのまま
地域活性化うまく行かないあるある」
なんだけど

 

・まず意見(主張)を言いがち

・自分のセンスで判断しがち(オリジナルにこだわりがち)

・教わる態度じゃない(可愛くない)

 

あら汁の話で言えば、弊店も最初我が家のあら汁と同様に

ショウガを利かせて作っていたのですが

好みが分かれることがお客様の反応を見て分かりました。

 

そこで臭みが出ないように
何より鮮度を最重視し、前日仕込みを

当日仕込みに変えて忙しくなってでも

ショウガを入れなくてすむように

レシピを変えました。


あのまま自分の好みに合わせていたら
今ほど人気は無かったかもしれません。

何度も言いますがそれで満足なんてしてなくて

そりゃあ海鮮丼だって探せばそれこそアラ(ここでは仕事の穴)

なんていくらでもあるのだろうけど

人気の商品ってそれなりに人気な理由があるんです。


地域でこのようなことを言うと必ず


「あいつは調子に乗ってる」
「お前に言われたくない」
「俺の方が経験が多い」

等足を引っ張るようなことを言われることがありますが
教わる側の矜持もあるように

コンサル側の矜持もあると思っていますので
あえてそこは貫いて厳しめにお伝えしようと思います。

最終的に知性は勇気のしもべ、
体当たりでぶつからないと人も地域も動かないでしょう。

それでも何度も何度も言いますが
現状に満足したら終わり、
つい最近ももう一度品質向上・売り上げアップのための
アイデイア出しをして、早速スタッフが実行してくれています。

それは細かくて小さなコトなんだけど

その積み重ねが成功に繋がることは今更言うまでもありません。

だからネガティブな面に目を向けるよりも

何か一個でも盗んだ方が絶対に勝ちなんです。

 

そもそも自分達だけで上手く行ってるなら
専門家なんていらないし、とっくに儲かって

地域活性化してるはずでしょう?

 

とまぁこのあるある、

何を隠そう、

 

糸島に来てチャレンジする前の

私自身のこと何ですけどね・・・

 

ともあれ早く気付かないと

誰も応援してくれなくなるか

自立していないプレイヤーばかりに囲まれてしまう。

それが地域活性化うまく行かないあるあるのシビアで怖いところ。

自戒の意味も込めて。

結果的に超絶豪華なメンバーによるイカ捌き体験教室となりましたが・・・

(イベントで作った海鮮天丼)
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今日は福ふくの里とJAFさんのコラボイベント。

地魚BANKhttps://www.zizakanabank.com/
としてサポートさせて頂きました。

ご家族も含めると総勢30名様はおられたでしょうか。

せっかく雨の中お越し頂いたので
少しでも福吉のファンになって帰って頂きたい。
オリエンテーションがてら
まずは「糸島人」の動画を観て頂き
糸島漁業のイントロデュース。


糸島人 Itoshimabito ~玄界灘に生きる海の人々~


その後
福ふくの里の釘本社長と地魚BANK馬淵のかけあいで
福吉の地魚カレンダーを整理。
今日の主役のコウイカについては
本物のイカ籠を使って説明しました。

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いざコウイカ捌き体験!の前に

ここで強力な助っ人登場!やますえの馬場社長!

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馬場社長は休日でも時間があれば
福ふくの里の調理場で地魚捌きの
サポートに来られています。

「趣味ですよ」とご本人は謙遜されますが
ここまで地魚に身を捧げる社長を僕は知りません。

今朝も調理場を覗くとおられたので
急遽イカ捌き体験のサポートをして頂くことに!

「今朝も何杯か捌きましたが、身が厚くて美味しそうでしたよ」

と馬場社長。この言葉にはやられます。
いよいよイカ捌き体験スタート!

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とここでさらに2人目の助っ人!
美人地魚料理研究家の佐藤彰子さん!!

週末にご協力頂く
第2回地魚博覧会https://www.facebook.com/events/197187888149337/
の打合せ日程を調整していると
「何処へでも行きますよ!」
とのことだったので、イベント後福ふくの里で
お願いしていました。

すると少し早めに来て下さって調理場も一気に華やかに。

佐藤彰子さんの凄いところは
こういうときに裏方の仕事も厭わないところ。

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数々の料理教室をされているだけあって
片付けも同時進行。随分楽でした。

参加者の皆さんには刺身まで引いて頂き
ゲソとエンペラは馬場社長と馬淵とで天ぷらに。

「熱いっ!」「あ”づい!」「うおっーー!」

僕はともかく馬場社長は助っ人だから
適当にやっても良いのに

「最後までガンガン揚げましょう!」

と一番大変な役どころを
嫌な顔一つせずむしろ率先して下さいました。
こういう社長に社員は付いていくのだと思います。

ともあれお陰で二人とも火傷だらけ・・・
(写真は熱すぎて笑うしか無くなっているところ)

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結果的に超絶豪華なメンバーによるイカ捌き体験教室となりました。

あえて大げさな言い方をさせて頂くと
会員同士で価値のキャッチボールを重ねて信用を貯めている
地魚BANKだからこそ実現出来たと思います。
(お二人には仕事でお返しします)

一方で参加者の皆さん、JAFさんには至らない点も多かったことを
本当に申し訳無く思っております。

今後飲食店を展開する際、段取りの悪さは命取り。
今後の活動の課題が明確になりました。

 ただ参加者の皆さんからは
「美味しかったです!」「勉強になりました」
「また来週来ます!」

さらには「この天つゆ売ってないんですか」と
急遽やますえさんの「だしスープっ鯛」で用意した天つゆが
ことのほか大好評だったことが救いでした。

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車離れが進む現状と地域資源発掘に目を向け
今回のイベントを企画されたJAFさんのアクションは
本当に素晴らしいと思いました。

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またお仕事をご一緒出来る日を楽しみにしております。

「生産者に学ぶ!糸島スタディツアー」 受付開始します

先日福岡県農業改良普及センター様より
若手研修会の講師をご依頼頂きました。

研修会+懇親会のセットをご希望でしたので
開催場所は駅前のバル。

白壁がそのままスクリーンになります。 

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 恩師から
「いつかこの経験が糧となるから」
と福岡県農業大学校の非常勤講師として
「地域マネージメント論」を引き継いでから3年、
初めて頂いた講師のオファー。

そのときは「自分に先生なんか出来るのか」
と思ったけど、とにかく続けてきたことが
少しづつ結果として表れてきました。

本当に有難いことです。

今回ご要望頂いた研修のテーマは
「地域マネージメントと農業のあり方」

 

こちらからは研修の目的として

皆さん自身と
「喜ばせたい人(≒地域)」
との
「向き合い方(≒マネージメント)」
について学び、
地域と共に挑戦し続ける志を養う。

ことを提案させて頂き

研修の心構え(馬淵含む)として

①過不足なくお伝えする!
②体得(行動)しよう!
③「そもそも」を考えよう!

 

上手く話せない部分もありましたが
お陰様で大変ご好評頂きました。

私自身の話はともかく、
普段仕事でご一緒されている生産者の挑戦の話を聞いた後、
その生産者が作った食材を楽しみながら飲む。
いつもとはひと味違った研修会だったそうです。

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何より嬉しかったことは今回の研修会に
高校の同級生が参加してくれたこと。

彼女からの感想がとっても嬉しかったので一部抜粋。

私も34歳以下ではないのですが、
講師が馬淵君と聞いて、「なんとしてでも参加しなければ」
と無理やり参加させていただきました。
質問の中でも発言させていただきましたが、
馬淵さんの「行動力」「瞬発力」「巻き込み力」
は本当に素晴らしいですね。磨きがかかっていますね。
高校の頃も目立っていたけれど、私は関わることが少なく、
遠巻きに見ているくらいでしたが…
一流の方たちが巻き込まれていくのも、馬淵君の
人間力」なんだろうな〜と思いながら聞いていました。
私も見習いたいです。

これからも頑張ってくださいね!私も頑張ります!! 


現在双子ちゃんのお母さんだそうで、残念ながら懇親会には
ご参加頂けなかったけど、まさかこんな形で再会出来るなんて
本当に嬉しかったです。

その他にも
九州大学工学部の教授有志の勉強会「生き物サロン」様には
地魚BANKの活動紹介をさせて頂く機会を頂きました。

生産現場でこんな課題があるなんて知らなかった」
「研究テーマが見つかった」「〇〇の技術で解決出来るかもしれない」等
のご感想も頂いております。
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また、つい先日実施した学生向けの「地域マネージメント論」では現地視察も実施。

これがまた10年来の仲間である私が聞いても面白くて学びある内容。

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このような研修を生産者各々で受入れるのは大変だと思います。

何故なら皆さんとーーーっても忙しい!

生産活動への影響を最小限に抑え、
時には私が代わりに説明させて頂きながら
かつ参加者の皆さんの理解・学びを深め
回り回ってその生産者が作る商品の価値を最大化する。

それは私自身が日々の商売で生産者の皆さんに
お世話になっているからこそ
出来ることかもしれないと思うようになりました。

「生産者に学ぶ!糸島スタディツアー」 以下要領で受付開始します。

■研修会テーマ事例

地域活性化」「地域マネージメント」「地魚BANKについて」
「生産者との信頼関係の築き方」「魅力的かつ効果的なイベントの企画」
「ゼロから起業(新しい仕事、取り組みのはじめ方)」
「はじめてのクラウドファンディング」等

■講師料目安(応相談)
・半日拘束(例:講義1時間半、質疑応答30分):3万5千円
・一日拘束:(例:現地ツアー約3時間+講義1時間):7万円(協力農家漁師への謝礼も含む)~
・講義+懇親会(例:講師料3万円+4,800円/人(90分飲み放題が付いた地元産食材コース)

■研修会対象者・人数
地方自治体、九州大学研究テーマリサーチ、地域おこし協力隊、民間企業、糸島の食材・生産者にご興味がある方
・5名~12名様(内容次第で応相談)

■その他
・基本的には糸島までお越し頂くことを前提としております。
・現地ツアーをご希望の場合、交通費は別途となります。提携のバス会社がありますのでご相談下さい。
・基本的に月曜日か火曜日でお受け付けします。

■お問い合わせ先

地魚BANKのHPへのメッセージもしくは
「志摩の海鮮丼屋」「駅前のバル」FBページに
お気軽にメッセージ下さい。 

2019年振り返り③「地魚BANKで最も手応えを感じたイベント」

令和元年は地魚BANK元年。
お陰様で様々な挑戦をさせて頂きました。


その中でも大きな転機となったのは
「海外インターン生の受入れ」「地魚博覧会」
をきっかけに出会ったある地魚仲間からのアドバイスでした。

「馬淵さん、農(渚)泊推進事業に挑戦してみませんか?」

農泊推進事業?何のこと?
その方は全く知らない私に丁寧にご説明下さいました。

「馬淵さんが地魚BANKでやりたいこと、この事業で出来るんじゃないですか?」

ただこの事業に取り組むためには、
協議会を設立する必要がありました。

今まで自分達だけの挑戦だったのが、
行政、漁協、事業者を巻き込んでのこととなると
全く勝手が違います。
(ここらへんの乗り越え方もとても勉強になったのですが・・・それはまたの機会に)

色々な方々のご指導のお陰で
「糸島地魚ツーリズム推進協議会」
を設立し、地魚BANKの活動に一部が
採択を受けることになりました。


それから一気に活動が加速していきました。

もう一度ざっと2019年の活動をざっと整理すると

・海外インターン生の受入れ
・地魚博覧会
・糸島地魚ツーリズム推進協議会の設立
クラウドファンディング(HPの開設、地魚ラボの建設)
・保育園(オズランド)地魚供給事業
・糸島天然真鯛を楽しむ会
・ビアファーム×アーティストインレジデンス×地魚BANK
・ブラ船越
・ブライトリングジャパン×ICC×シェフインシーサイド
・地魚オリンピック
・福ふくの里コンサルティング
・スペインバスク視察・・・

その中でも最も手応えを感じたイベントは・・・

「ブラ船越」

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船越の町を歩き、見て、学んで、体験して、食す。

船越という漁村が持つ、歴史、営み、人、地魚という価値を
地魚BANKの会員様の力を借りることで最大化する。

逆に言えば、会員様がいなければ絶対に出来なかったイベント。

一方でそのための舞台が用意出来たのは
弊社への漁師さん、地元からの信用があったからこそ。
それは謙虚に絶対に忘れてはいけないポイント。

そしてさらに忘れてはならないのは・・・

「海外インターン生のために企画した鮨握りイベントでの経験が活きた!」

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つい一年前まで自分が鮨を握って人に教えるなんて
思いもしなかった。

だけど誰かを喜ばそうと思って企画したことが結果的に

自分の活動に活きていく。

「ゼロ」な自分に小さなに「イチ」を足してきた結果、
新しい価値を作り出すことが出来る。

他の人からすれば小さな一歩かもしれないけど
地魚BANKにとっては大きな大きな一歩でした。

ご協力頂いた漁協、漁師さん、有田さん、地魚BANK会員の皆様、
九州大学清野先生、鮨なにわの若女将、渡邊家ご夫妻、
本当に有難うございました。

今後の地魚BANKの方向性に大きな影響を与えたのが
スペイン・バスク視察!

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こちらの振り返りはまた来年。
お正月休みの間に、じっくりまとめます。

2019年振り返り②「地魚BANKが初めて取り組んだこと」

今年一番最初のチャレンジは

「海外学生インターンの受け入れ」

すぐにでも地魚BANKの事業化に
取り掛かりたい気持ちもありましたが
お世話になっている地魚仲間から
「力を貸してくれ」
と言われたら断れません。

とは言え弊社にとっては
全くもって初めてのこと。

しかも学生達は日本語をほとんど話せないので、
僕の拙い英語で何とかコミュニケーションを取りながら
2週間のインターン

想像以上に骨が折れました。

そもそも通常インターン生は日常業務に入る訳ですから、
志摩の海鮮丼屋と駅前のバルでの飲食業務だと
最先端のテクノロジーを学びたい(水産工科学科)学生たちとは
明らかにミスマッチ。

それでも学生達には

 

「学校がどうとか、課題がどうとか、研究分野がとうとかは関係ありません。
あなたの人生にとって宝物となるように積極的に学んで下さい」


と伝えました。

 

これは私が前職でアフリカのエチオピアに研修に行ったとき
上司から言われた言葉です。

実際エチオピアでの一か月は私の人生にとって
宝物のような経験となっています。

そう言ったからには彼らのために
必死になってプログラムを考えました。

漁師さんや漁協、加工会社、醤油屋さん
水産試験場、市役所、九州大学
ありとあらゆるネットワークを頼って
彼らの学びとなるよう、調整しました。

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本当にたくさんの方にお世話になりました。

それは同時に
地魚BANKにとっても大切なステップでした。

 

学生達のお陰でたくさんの方にお会いすることができ、
地魚BANKについてお話させて頂くことが出来ました。


実際にどれだけ彼らのためになれたかは分かりません。


それでも彼らは大学に提出するものとは別に

「Looking for my treasure

というタイトルのレポートを
私に提出してくれました。


それは同時に私にとっての宝物となりました。

地魚BANKが初めて取り組んだことは


「目の前の人を全力で喜ばす」


というとてもシンプルなものでした。

続いて実施した「地魚博覧会」も
ただただ純粋に地魚仲間が描くイラストとその裏側にある物語を
伝えたいと思ってのことでした。

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最後の写真はインターン生に

日本文化を知ってほしいと思い
「鮨なにわ」にお願いした
寿司握り体験の様子。

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今年を振り返ってみると
この二つのイベントをきっかけに
地魚BANKの活動が大きく加速して参りました。

(つづく)

2019年振り返り①「補助金が下りない!?」

ちょうど一年前のことです。

ある補助金を頂く申請をしました。

それまで補助金って使ったことありませんでした。

一度バルのオープンの時に
使わせて頂こうとしましたが
募集開始期間を待つと半年以上先になるとのこと。

「スピードは最大の付加価値」


とっととオープンして半年間トライ&エラーをした方が
後々補助金以上の価値を生み出す!と思い
申請しませんでした。

前職コンサル時代へのアンチテーゼから
補助金を使わない美学」
みたいなものが自分の中にあって、

なんとなく敬遠していたことも一因です。

ただ地魚BANKは
漁師はもちろん行政や漁協、大学、民間、地魚に係るすべてを
巻き込む初めての試み。

本当に新しい地魚サービスを産み出せるのか、
そもそもお金を集めることに法的に問題無いのか等
全くの手探りの中で、補助金申請の課程で
事業計画を整理出来たのは本当に助かりました。


今回はじっくり進めた分
タイミングもバッチリあったので
有難く使わせて頂くことに。

実際の申請作業はとても骨が折れるものでしたが
お陰様で審査は通過したので、安心して事業を開始し
いざお金を頂こうとすると・・・

「すいません予算が無くなりました・・・」


な、なーにー!?

担当者さんとは密に連絡を取っていましたし
期限も確認していた中でのことなので
正に寝耳に水。


細かい経緯は省きますが(結局は自分が悪い)、
もう委託は開始してるし、

「こんなの補助金詐欺じゃないか!!」

と一瞬憤りましたが…

 

逆に、チャンスだなと。

 

補助金なんかアテにしないでとっと構想通り、地魚BANKで資金集めろ!」


ということなのだろうと。
ようやく覚悟が決まりました。


すると大変有難いことに初回限定で募集させて頂いた会員様から
補助金でもらえるはずだった金額以上の資金が集まりました。


こんなに有難いことはございません。

そんなドタバタで、手探りで、
ある意味身勝手な論理展開で突き進んだ昨年末。

ハチャメチャな勢いのまま
今年の年頭所感では
スタッフにこう宣言しました。


株式会社いとしのいとしまは、飲食事業という枠を取り払い、
地魚に関する総合信用事業を行って参ります。

具体的に言うと
昨年末より取り組んでおります「地魚BANK」を展開し、
飲食だけに限らない地魚サービスを創出することを生業として参ります。

「地域で100年後も喜ばれる商売」として
「旨い魚をこれからもずっと」食べられる社会の実現のため
「地魚の価値を最大化」することを目的に
「価値を伝え、共感して下さる会員≒株主から資金を集める」ための仕組みが地魚BANKであり
「集めた資金で地魚イベントの開催や加工品、空間創出、飲食コンサルティング」を行い
「ときには地魚共同事業者に出資することで推進力」となり
「会員様を絶えず喜ばしながら囲い込んで離さない」

という仕事をして参ります。

 

 

またこんなことも伝えていました。

 

 

今回集まった資金には、私達に対する、地魚の未来に対する、
熱い想いがこめられています。
今まで皆さんと頑張ってきた弊社の商売に対する信用が集めたとても価値のあるお金。
今年はそんなお金がたくさん集まって参ります。
堂々と臆することなく意気に感じて受け取り、
事業を進め利益を出し給料として頂きましょう。

 

 

この時点で、国や県の事業を受けることも、コンサル業務(福ふくの里様、ブライトリング様、オズランド様)を頂くことも、クラウドファンディングを実施し成功することも、全く予想していませんでした。


しかし一方でスタッフとは


資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし。
商売は世の為人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり。

母校修猷館高校OB中村天風氏の言葉を共有していました。

そんな風にして始まった2019年、地魚BANK元年。

最初の「仕事」は、全く想定外な内容。
しかしこの仕事からまさかあんな展開になろうとは・・・

(つづく)

※写真は昨晩駅前のバルにて
「漁師のおはこ」「地エビの唐揚げ」「チャコリ」と共に。
一年前もこの場所でたくさんの勇気を頂きました。

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