まぶログ

脱サラ、移住、起業、地域活性化、まぶログのリアルな体験記

2019年振り返り①「補助金が下りない!?」

ちょうど一年前のことです。

ある補助金を頂く申請をしました。

それまで補助金って使ったことありませんでした。

一度バルのオープンの時に
使わせて頂こうとしましたが
募集開始期間を待つと半年以上先になるとのこと。

「スピードは最大の付加価値」


とっととオープンして半年間トライ&エラーをした方が
後々補助金以上の価値を生み出す!と思い
申請しませんでした。

前職コンサル時代へのアンチテーゼから
補助金を使わない美学」
みたいなものが自分の中にあって、

なんとなく敬遠していたことも一因です。

ただ地魚BANKは
漁師はもちろん行政や漁協、大学、民間、地魚に係るすべてを
巻き込む初めての試み。

本当に新しい地魚サービスを産み出せるのか、
そもそもお金を集めることに法的に問題無いのか等
全くの手探りの中で、補助金申請の課程で
事業計画を整理出来たのは本当に助かりました。


今回はじっくり進めた分
タイミングもバッチリあったので
有難く使わせて頂くことに。

実際の申請作業はとても骨が折れるものでしたが
お陰様で審査は通過したので、安心して事業を開始し
いざお金を頂こうとすると・・・

「すいません予算が無くなりました・・・」


な、なーにー!?

担当者さんとは密に連絡を取っていましたし
期限も確認していた中でのことなので
正に寝耳に水。


細かい経緯は省きますが(結局は自分が悪い)、
もう委託は開始してるし、

「こんなの補助金詐欺じゃないか!!」

と一瞬憤りましたが…

 

逆に、チャンスだなと。

 

補助金なんかアテにしないでとっと構想通り、地魚BANKで資金集めろ!」


ということなのだろうと。
ようやく覚悟が決まりました。


すると大変有難いことに初回限定で募集させて頂いた会員様から
補助金でもらえるはずだった金額以上の資金が集まりました。


こんなに有難いことはございません。

そんなドタバタで、手探りで、
ある意味身勝手な論理展開で突き進んだ昨年末。

ハチャメチャな勢いのまま
今年の年頭所感では
スタッフにこう宣言しました。


株式会社いとしのいとしまは、飲食事業という枠を取り払い、
地魚に関する総合信用事業を行って参ります。

具体的に言うと
昨年末より取り組んでおります「地魚BANK」を展開し、
飲食だけに限らない地魚サービスを創出することを生業として参ります。

「地域で100年後も喜ばれる商売」として
「旨い魚をこれからもずっと」食べられる社会の実現のため
「地魚の価値を最大化」することを目的に
「価値を伝え、共感して下さる会員≒株主から資金を集める」ための仕組みが地魚BANKであり
「集めた資金で地魚イベントの開催や加工品、空間創出、飲食コンサルティング」を行い
「ときには地魚共同事業者に出資することで推進力」となり
「会員様を絶えず喜ばしながら囲い込んで離さない」

という仕事をして参ります。

 

 

またこんなことも伝えていました。

 

 

今回集まった資金には、私達に対する、地魚の未来に対する、
熱い想いがこめられています。
今まで皆さんと頑張ってきた弊社の商売に対する信用が集めたとても価値のあるお金。
今年はそんなお金がたくさん集まって参ります。
堂々と臆することなく意気に感じて受け取り、
事業を進め利益を出し給料として頂きましょう。

 

 

この時点で、国や県の事業を受けることも、コンサル業務(福ふくの里様、ブライトリング様、オズランド様)を頂くことも、クラウドファンディングを実施し成功することも、全く予想していませんでした。


しかし一方でスタッフとは


資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし。
商売は世の為人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり。

母校修猷館高校OB中村天風氏の言葉を共有していました。

そんな風にして始まった2019年、地魚BANK元年。

最初の「仕事」は、全く想定外な内容。
しかしこの仕事からまさかあんな展開になろうとは・・・

(つづく)

※写真は昨晩駅前のバルにて
「漁師のおはこ」「地エビの唐揚げ」「チャコリ」と共に。
一年前もこの場所でたくさんの勇気を頂きました。

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